半発酵茶とは
半発酵茶とは、どのようなものなのでしょう。
日本人には少し馴染みのないお茶ですが、少し掘り下げてみましょう。
「半発酵茶」とは、以前の記事【お茶の種類と作り方の違いをご紹介します。】で簡単に触れましたが、いわゆるウーロン茶です。
ここでは、茶葉を摘採した後に発酵させ、完全に発酵して「紅茶」になる前に発酵を止めたものを「半発酵茶」として紹介したいと思います。
中国茶では発酵の度合いによって呼び方が変わります。
白茶(パイチャ)
「半発酵茶」の中でも、最も発酵が進んでいないものが「白茶(パイチャ)」です。
「弱発酵茶」と呼ばれることもあり、白い毛が付いたままの姿から「白茶(パイチャ)」と呼ばれています。
新芽が芽吹いて白毛が取れないほど若いうちに摘採し、発酵が浅い状態で乾燥させて作ります。
「白茶」の製造には「揉む」という工程がありません。
「白豪銀針(ハクゴウギンシン)」や「白牡丹(パイムータン)」などが代表的です。
黄茶(ファンチャ)
「黄茶(ファンチャ)」とは、低い温度から徐々に温度を上げ、その後に徐々に下げるという特別な加熱処理をして作った「半発酵茶」です。
この工程の際に、茶葉が発酵します。
また、この工程の後、途中まで発酵した茶葉は「悶黄」という熟成の工程に入ります。
この「悶黄」は微生物による発酵と考えられていましたが、微生物は関与しておらず、茶葉の中のポリフェノールが酵素なしで酸化されます。
これにより、緑色の茶葉は透明、および黄色に変わるため、「黄茶」と呼ばれるのです。
代表的なものに、「君山銀針(クンザンギンシン)」「蒙頂黄芽(モウチョウコウガ)」などがあります。
青茶(チンチャ)
「青茶(セイチャ)」とは、ウーロン茶に代表される「半発酵茶」です。
茶葉を摘採した後、ある程度発酵させて加熱処理し作られ、発酵度合は種類によって20~80%と幅があります。
「凍頂烏龍(トウチョウウーロン)」「東方美人(トウホウビジン)」「鉄観音(テッカンノン)」「武夷岩(ブイガン)」「水仙(スイセン)」などが代表的です。
最後に
いかがでしたか?
簡単にですが、「半発酵茶」について興味を持って頂けたでしょうか。
たまには中国茶を飲んでみるのもいいのではないでしょうか。